高山さんからの手紙
#048

IMCCD 高山さんからの手紙 #048

あきらめずに努力を続けた先に、希望が見えてくる

みなさん、あけましておめでとうございます。2024年が素晴らしい年でありますようにお祈りいたします。

カンボジアの村民たちと共に苦労して造った焼酎がコンクールで各賞受賞!

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 さて、私たち認定NPO法人国際地雷処理・地域復興支援の会(IMCCD)は、地雷や不発弾の撤去作業をしながら、地域の復興支援活動を続けていますが、昨年はその目玉ともいえる「地場産業の発展を支援する事業」において、大きな成果を成し遂げました。
 それは、パリで開催された「KuraMaster2023コンクール」において、カンボジアで造った焼酎が金賞、プラチナ賞、審査員賞に選ばれたのです。国際的なコンクールにおいて大変な快挙であり、カンボジア政府も国民も大変驚き、とても喜びました。

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 私の通訳のソックミエン氏と共に村人を巻き込んで、キャッサバ芋やお米、マンゴー、バナナなどを加工し焼酎を造ってきましたが、二人ともお酒造りの知識はなく、お金も設備もありませんでした。2008年に本格的にとりかかってから約15年間、失敗だらけで試行錯誤の連続でした。お金は、私の私財を使う他に手立てはありません。「クマエ蒸留」という会社を作りましたが、コロナや円安の影響などが重なり、倒産寸前でした。しかしながら会社が自立できるまで最小限の支援をするという方針で何とか活動してきました。最後のチャンスと思い、2023年1月にフランス・リヨンで行われた「国際見本市」に出展することを決意。毎日100名以上がブースを訪れて、「感動する美味しさですね、大変珍しいお酒です」と感嘆の声をあげられました。
 さらに、5月にパリで開催されるKuraMasterコンクールにエントリーすることを推薦いただき、受賞へとつなげることができたのです。

カンボジアの人々が自立できる道を拓く

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 現在では日本でも販売を開始しています。これでやっと地雷や不発弾を撤去した田畑でとれる農作物を加工、製品化し世界各国に流通させる希望ができたと思います。「クマエ蒸留会社」も、この新年から自立して活動ができる体制になりました。これまでIMCCDの活動を応援してくださった多くのみなさまに心から感謝し、お礼を申し上げます。